2019/06/05

イングリッシュ・ペイシェント

『イングリッシュ・ペイシェント』と言えば、1997年のアカデミー賞授賞式で、主要部門を含む9カテゴリーでオスカー受賞を果たした作品。公開当時の私は大学生でしたが、その頃はアクション、ヒューマンドラマ、アート系の作品の方にばかり目が向き、ラブロマンスは後回し。厳密に言うと本作はラブロマンスというよりもヒューマンドラマ系の作品ではあるものの、それでも学生身分の自分にその良さが理解出来るとはこれっぽっちも思わなかった。そのため長年「手付かず」のまま、熟成蔵に入れたきり忘れていたことを告白しておきます。

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そして40代に突入した今、ようやく潮が満ちたかのように、この映画が見たくてたまらなくなりました。実はアンソニー・ミンゲラが本作を監督したのも同じくらいの年齢の頃だったそうで、つまるところ本作は「40代以上」が鑑賞の目安となるお年頃なのかもしれません。かくして最高の食べ頃を待ち続けてきただけあり、ようやく相見えることができたこの映画には心底感動しました。そんな『イングリッシュ・ペイシェント』について書いています。

あのレジェンド俳優が出演するはずだった!?オスカー受賞作『イングリッシュ・ペイシェント』をめぐる幻のキャスティング/CINEMORE

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2019/03/06

スパイダーマン:スパイダーバース

『スパイダーマン:スパイダーバース』のレビューを執筆しております。気になった方は是非ご覧ください。

祝オスカー受賞!ヒーロー映画の常識を覆す、興奮、陶酔、驚愕の大傑作/映画.com

今年のアカデミー賞。「作品部門」のオスカーを獲ったのは『グリーン・ブック』でしたが、一方、日本からは細田守監督の『未来のミライ』がノミネート入りして注目された「長編アニメーション部門」を制したのは、『スパイダーマン:スパイダーバース』でした。ディズニー/ピクサー以外の作品がこの部門の頂点に立つのは実に久々なのだそうです。試しに遡ってみると・・・

2018年 スパイダーマン:スパイダーバース
2017年 リメンバー・ミー
2016年 ズートピア
2015年 インサイド・ヘッド
2014年 ベイマックス
2013年 アナと雪の女王
2012年 メリダとおそろしの森
2011年 ランゴ(←ディズニー/ピクサー以外) 

こうして並んでいる作品群を見ると、子供から大人まで様々な世代が楽しめる作品ばかりだと思います。でも『スパイダーバース』は、むしろ大人たちの方が歓喜してスクリーンに釘付けになってしまうような、とにかく描き方と世界観がとてつもなくユニークな作品でした。

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2019/03/03

ミッション:8ミニッツ

ダンカン・ジョーンズ監督による長編第2作目『ミッション:8ミニッツ』(原題:Source Code)について執筆しました。

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衝撃のループワールドから浮かび上がるダンカン・ジョーンズの作家性/CINEMORE

ジョーンズ監督といえば、『ウォークラフト』でやや失速してしまった感も強いのですが、やはり彼の持ち味はテクノロジーと人間が相まみえることで予想もつかないドラマが生まれていくところ。改めて彼のフィルモグラフィーをひもといてみて、『月に囚われた男』と本作『ミッション:8ミニッツ』も素晴らしさに感銘を受けました。付け加えると、彼が初期に手がけたショートムービー”Whistle”もなかなかの秀作。やはり彼は、『ウォークラフト』よりもこういった路線の映画の方が唯一無二の輝きを放てるのではないかと思います。

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サイン

M・ナイト・シャマラン監督作『サイン』について執筆しました。

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はじめ、この映画について書きたいのですが・・・と提案した時、編集者の方から「なぜにこの作品を?」と尋ねられたのですが、一つはこの記事のアップ時期にちょうどシャマランの最新作『ミスター・ガラス』が封切られること、そして何よりも私がシャマラン作品の中でこの『サイン』が一番胸の中がザワつく映画であることがその理由です。

撮影時期から見えてくる『サイン』のもう一つの側面とは?/CINEMORE

実は私自身、なぜこの映画のことが気になるのか、ずっと記憶の中で曖昧にしてきた部分がありました。今回いろいろ調べてみて、ちょっとだけその理由がわかったような気がします。

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2019/02/16

12モンキーズ

一本の映画をとことん掘り下げる媒体「CINEMORE(シネモア)」で、『12モンキーズ』について執筆しております。

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この映画、確か私が大学1年生の頃に新宿で観た覚えがあるのですが、今回、ギリアムの関連書籍を紐解くに従って、あの頃の自分には思いもしなかった様々なディテールを咀嚼することができたように思います。

●ブルース・ウィリスとブラッド・ピットが格安ギャラで身を投じた、奇想天外なギリアム・ワールド:『12モンキーズ』

●『12モンキーズ』:ギリアム流タイムトラベルに埋め込まれた、ヒッチコック『めまい』の遺伝子


映画『12モンキーズ』は現在、Netflixを始め動画サイトなどでも手軽に視聴できる状態になっておりますので、かつてご覧になった方も、見逃していた方も、是非本稿と併せてご覧くださいませ。

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2019/01/06

ファンタスティック・ビースト2

『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』で悪役を演じるジョニー・デップを観ていると、どこかドイツ表現主義の代表作のひとつ『ドクトル・マブゼ』(フリッツ・ラング監督)を彷彿とするものを感じました。描かれる時代が近いこともありますが、この混乱する時代の中で、この突如現れた不気味な価値観が人を無残なまでに「分断」していく様子が似ているように思えたり。またそれは現代社会にも相通じるものであることは明らかです。

前にニューズウィークの記事で読みましたが、映画なり原作なり「ハリー・ポッター」シリーズに触れて育った人の多くは、自ずとトランプ大統領の排他的な主張に疑問を持つ傾向にあるようです。確かに、このシリーズは一貫して「寛容な社会」を希求するメッセージを発し続けてきました。それはJ・K・ローリングが脚本を務めた『ファンタスティック・ビースト』でも同じ。「ハリー・ポッター」で大きくなった「かつての子供達」に向けて、ローリングはまた新たなメッセージを発しているのだと思います。この複雑で予測不能な世の中、しっかりと自分の目で真偽を見極め、信じる道を進め、と。

そんな『ファンタスティック・ビースト2』のレビューです。(例のごとくご紹介する機会を逃しておりました。すみません・・・)

果たして3作目が世に出る頃、社会はどのような状態になっているのでしょうか。あらゆる映画は2、3年先の世の中を見越して制作されるものですが、作り手たちが少しでも希望を見出してくれることを願うばかりです。

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2019/01/03

ボーダーライン ソルジャーズ・デイ

もともと記憶力はあまり良い方ではないが、40代を超えるといよいよ人名が覚えられなくなってきた。日々、多くの作品名や俳優・監督名に触れねばならない身としては致命的だ。だが、2018年に「これはぜったいに忘れるまい」と心にきめた人名が二つあった。ひとつは『ボーダーライン ソルジャーズ・デイ』のメガホンを取ったステファノ・ソッリマ監督だ。

大ヒット映画の続編でよく見られるのが、前作監督の続投がままならず、まったく別の監督(それも明らかに格下の選考)が続編を担うことで、ビジョンや精神性が損なわれてしまうパターン。こうやって観客が求めていた目的地とやや異なる場所へといざなわれてしまう経験を、我々はどれだけしてきただろう。

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今回の『ボーダーライン ソルジャーズ・デイ』もてっきりそちらのパターンかと思って、はなからガッカリに対応するだけの精神的な余裕を持って試写に臨もうとする自分がいた。しかしどうだ。そのクオリティは予想をはるかに超えるもので、個人的には前作よりも激しい感動と衝撃とでガツンとやられた。手がけたソッリマ監督の力量は本当にすごい。鬼気迫るものを感じずにいられなかった。そんな本作について2本の記事を執筆しています。

・『ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ』エミリー・ブラントを続投させなかった理由とは?

・ヴィルヌーブに匹敵する逸材現る。イタリア人監督が魅せた圧巻の映像世界

イタリアで作られたソッリマ監督の過去作2作を鑑賞したが、これらもやっぱり濃密で、甘さが一切ない。これからこの監督がイタリアで、そしてハリウッドで、どのような新風を吹かせてくれるのか本当に楽しみだ。前作のヴィルヌーブ監督のように世界の映画界を牽引するようなビッグな存在になってほしい。

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2018/12/30

ダークシティ

SF映画界のダークホース的存在と言っても過言ではない『ダークシティ』(98)について書きました。

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『マトリックス』のようでいて『マトリックス』ではなく、またジョージ・オーウェルの「1984」にも似ているようでいて、これともやや色調の異なる異色作。この作品をご存知の方も、ご存知ない方も、お正月休みにぜひ一度、ご覧になってみてください。そして余裕があれば、こちらの原稿も紐解いて頂けると嬉しいです。ちょっとした小びっくりの世界を覗き見ることができるはず。

・R指定(米国)の理由は「奇妙だから」!? 公開20周年を迎えたSFノワール『ダークシティ』

・「AKIRA」「童夢」にドイツ表現主義まで!SF怪作『ダークシティ』の世界観に影響を与えしもの

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2018/12/29

ア・ゴースト・ストーリー

日々たくさんの映画に触れているつもりでも、一本たりとも似たような映画だと感じることはなくて、一つ一つが大切な個性を持って生まれていることをひしひしと実感します。しかし時々、こちらが「なんだこれは!?」とひっくり返りそうになる作品はあるもので、この仕事をしていて感じる楽しさは、そんな映画と真っ先に出会えることなのかもしれません。

その意味では『ア・ゴースト・ストーリー』は、こんな曖昧模糊としながら、特殊なニュアンスに満ちた作品が映画界で生まれ得ること自体が信じられなかった。ゴーストの物語でありながら、それを超える森羅万象の物語へと昇華していく感じがたまりません。観る人を選ぶタイプの作品かもしれませんが、機会があれば是非見ていただきたいです。

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そんなわけで、この映画について書いた記事をご紹介。

『ア・ゴースト・ストーリー』 可愛らしくて深遠な幻想譚が、極秘裏に製作された理由とは?*注!ネタバレを含みます

まだまだ今年の執筆記事を全然アップしきれていないので、年末年始に向けて時間を見つけて更新していきたいと思います。もしも気が向けば、2018年のベスト10も選んでみようかと思います。お時間に余裕のある方は引き続きお付き合いください。

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2018/12/22

裏切りのサーカス

夏以降、随分と更新できずに放置してしまったこのブログ。年末年始のゆっくりしたひと時にご覧いただきたく、2018年の執筆記事を少しずつご紹介していきたいと思う。まずはスパイ小説の大家ジョン・ル・カレによる有名原作を映画化した『裏切りのサーカス』から2つの記事をどうぞ。

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実際に起こったスパイ事件が『裏切りのサーカス』に与えた影響とは?

緻密なスパイ・スリラーを際立たせた、夫婦脚本家の脚色術


最初から原作本に手をつけてしまうと、その難解さから挫折してしまう人が多いと聞く。その分、私はBBCドラマ、そしてこの映画版を経由し、満を持して原作を紐解き始めたので、なんとか完読することができた。そこに描かれていた原作のジョージ・スマイリーは、ドラマ版のアレック・ギネスや映画版のゲイリー・オールドマンとも違う、まさに活字の世界ならではの存在のようにも思えた。

ちなみに同作でソ連側のキーパーソンとして登場する「カーラ」という人物がいる。BBCドラマ版では、「X-MEN」シリーズでもおなじみのあの人が、異様な存在感にて怪演していることを併せてお伝えしておきたい。

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