2020/09/02

短評『ブックスマート』

8月公開の映画の中でダントツで面白かったのが『ブックスマート卒業前夜のパーティーデビュー』。こちらの短評もメモ程度に書き綴っておりますので、よろしければご覧くださいませ。他にも今月は『おかあさんの被爆ピアノ』『海辺の映画館』『mid90s ミッドナインティーズ』『海の上のピアニスト イタリア完全版』『噂の女』(1954)『緊急事態宣言』「行き止まりの世界に生まれて』『ようこそ映画音響の世界へ』『シリアにて』などについて短評を残しています

 

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『FIGHTING CAMERAMAN』

2年前の福岡インディペンデント映画祭でのこと。一本の短編映画、それもたった9分半の作品が、僕の心臓をいとも簡単に握りつぶしてしまいました(いい意味で)。カメラが人に襲いかかるという展開だけでも相当面白いのですが、この『FIGHTING CAMERAMAN』は観る者を爆発的なテンションへと誘いつつ、僕にはどこか「表現すること」の”初心”へと立ち返らせてくれる映画のようにも思えてなりませんでした。

そんな本作がシネマディスカバリーズにてついに配信開始。光栄なことにそのレビューを書かせていただいております。しかも今回は『FIGHTING CAMERAMAN』だけでなく、坂田監督が手掛けるショートムービー版『宮田バスターズ(株)』も同タイミングで配信スタート。現在、この作品の長編版が制作中とのことですので、配信中の作品を見て興味を持たれた方は、ぜひ今後の坂田組の動向にもご注目いただければと思います。

なお、シネマディスカバリーズは月額料金が800円になったそうです。よりお手軽にインディペンデント映画を楽しむことができるようになりましたので、ぜひ一度、その世界を覗いてみていただければ嬉しいです。宜しくお願い致します(と言っても、私は単なるレビュー書きでしかありませんが)。

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2020/08/28

文藝別冊「ポン・ジュノ」特集号

文藝別冊「ポン・ジュノ:『パラサイト 半地下の家族』で頂点を極めた映画の怪物」に寄稿させていただきました。

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ようやく手元に届いたので中をめくってみると・・・とにかく、すごい書き手の方ばかりなので、僕が書いた部分は取るに足らないものだなあと本当に落ち込むばかりなのですが(ほんとこのところすぐに落ち込みがち)。

それでも、ポン・ジュノ作品の中でも大好きな『ほえる犬は噛まない』についてみっちりと書けたので充実感でいっぱいです。ラストシーンにもがっつり触れておりますので、一度、映画をご覧になられてからお読みになられることをお勧めいたします。

というわけで、本屋さんで見かけた際には、ぜひ手にとってご覧いただければ幸いです。何卒、宜しくお願いいたします。

 

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2020/08/02

『コントロール・オブ・バイオレンス』

映画配信サービス「シネマディスカバリーズ」にて、石原貴洋監督作『コントロール・オブ・バイオレンス』のレビューを書かせていただいております。いやあ、この映画は面白かった。タイトル通り「バイオレンス」が一つのテーマではあるものの、何よりも登場人物の誰もが魅力的で、商店街のおばちゃんや町内会、ヤクザ、関東からの流れ者集団(渋川清彦の、決して”腕っぷし”ではない悪漢ぶりが最高)、さらに餃子屋のおっちゃんたちから、謎の殺し屋”能面”の存在に至るまで、相関図がどんどん広がって、それを自分の頭の中で組み立てていく感じがたまらない。映像のパワフルさ、じわり沁み込む人情模様、地元への底知れぬ愛情、スタッフ同士の絆がひしひしと伝わってきて、一瞬一瞬、どのように展開していくのかワクワクさせられました。

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2020/07/28

短評『リトル・ジョー』

短評に『リトル・ジョー』を追加。カンヌで女優賞を受賞したこともあって、何かと公開が待ち遠しかった本作。監督がオーストリア出身だからなのか、色彩感覚、間合い、心理劇の緻密な構築、音楽のチョイスなど、様々な様式が一風変わっているのも見どころです。前作『ルルドの泉で』はフランス、そして今回はイギリスが舞台と、自らの独創性のエッセンスを多用な土壌と掛け合わせながら、その国に生まれ育った者には持ち得ない視点で、稀少性の高い映画を作り出しているという印象。この映画の中で研究員が唯一無二の植物を創り出そうとする姿と瓜二つのように思えました。

その他、『グランド・ジャーニー』『横須賀綺譚』『のぼる小寺さん』『LETO レト』『グレース・オブ・ゴッド』なども。

 

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短評『エレファント・マン』

短評に『エレファント・マン』を追加。1980年製作のデヴィッド・リンチによる名作が、40年の歳月を経て4K修復版となってリバイバル公開。その昔、画質の悪いビデオテープで観た思い出が嘘みたいに、今回は吸い込まれそうなほどの映像の美しさに見入ってしまいました。ジョン・ハートとアンソニー・ホプキンス、どちらも決してステレオタイプ的な描かれ方ではなく、真正面から心を見つめることで互いに響きあいながら変わっていく。そして両キャラクターが常に「どうあるべきか」について深く探求し続ける姿がとても印象的で、揺るぎない本作の芯となりえています。『シザー・ハンズ』などを始めとするティム・バートン作品とも相通じるエッセンスがあり、今の時代だからこそ改めて発見できる部分も多いように感じました。

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2020/07/13

原一男監督による珠玉のドキュメンタリーたち

定額制映画配信サービス「シネマディスカバリーズ」原一男監督の『極私的エロス・恋歌1974』のレビューを書かせて頂きました。

原監督といえば言わずと知れたドキュメンタリーの巨匠。とりわけ昭和の時代に生み出された怪作『ゆきゆきて、神軍』や『全身小説家』はあまりに有名です。僕がこの監督のことを知ったのは学生時代。近所のレンタルビデオ店の棚に『ゆきゆきて』が並んでいるのに気付き、パッケージを裏返して解説を読むと、とにかくすごい衝撃作であることが書かれてある。うーん、見たい!でも、正直言って勇気がない!映画館での集団的体験とは違って、自宅内でのレンタル視聴は一対一でその世界観を受け止めなければならないので、果たしてそれに耐えられるかな、と。そんな揺れ動く感情の狭間で、結局、いったんは借りかけたビデオテープをそのまま棚に戻してしまったのを、その感触を、未だに覚えています。

あれから20数年を経て、やはりサボってきた宿題はいつかツケが回ってくるといいますか、まさか数ヶ月間のうちにこれほど原監督の作品とガッツリと向き合う機会が巡ってこようとは。一つはこのコロナ禍の影響もあるかと思います。ずっと見続けているヒッチコックや、先日初めて観た『ピンク・フラミンゴ』もそうなんですが、この機会にやり残してきたものにガツンと触れておかなければ、次の一周はないな、と考えるわけです。自分の年齢から言っても、もう宿題は残せない。

今回はネットの動画配信サービスに寄せてのレビュー執筆ですから、おのずと学生時代のレンタル屋で最初に原作品を手にした時の「感触」が全く異なる形で蘇ってくるのを感じました。「ゆきゆきて」がネットで見られるなんて、時代はずいぶん変わったな、と。で、映画そのものも面白さは、時代が昭和から平成、令和と移り変わっても一向に色あせてないんですよね。そこがすごい。むしろ時代の経過とともに、そこへ加わる裏話や後日談なども加わって、何度も見ることでどんどん味わいが増していっている。あと、すっかり忘れかけていた昭和の匂いや風景が強烈に思い出されて、例えば「ゆきゆきて」のとあるワンシーンにファンタオレンジの細長い250ml缶が映し出されるんですが、これが懐かしくて「わっ!」と声を上げてしまうほどでした。

Orange

おっと、私が書かせていただいたのは、あくまで「極私的エロス・恋歌1974」だったのでした。こちらも極めて刺激的で面白い作品でした。そんなわけで有料会員向けではございますが、是非作品のご鑑賞に併せてレビューもご覧いただけると嬉しいです。

ちなみに、シネマディスカバリーズでは先週末、原一男監督によるライブコメンタリー配信(本編を流しつつ、原監督が生で解説を加えていく)や、その他シネマスコーレの坪井さんと映画監督の城定さんのアフタートーク付き上映などの数々の企画が展開されていて、個人的に学ぶことが非常に多かったです。おそらくサイトにとっては初めての試みだったかと思いますが、これを試金石としてずっと続けていってほしい。単なるコンテンツの提供にとどまることなく、これを体験にまで引き上げる試行錯誤はこの先もっともっと重要になってくるはず。今後、毎週末、怒涛のタイムテーブルで濃密な企画が開催されているような状況が出来上がってくれば面白いだろうなと、これまた一人のユーザーとして密かに期待しています。

 

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2020/07/03

短評『アングスト/不安』

短評に、1983年の映画ながらこのたび日本で初劇場公開を迎える『アングスト/不安』を追加しました。
公開当時、本国オーストリアではあまりに衝撃的な内容として1週間で打ち切りとなったそうです。これに大打撃を受けたのが自ら出資もしていた本作の監督。さすがにこれに懲りたのか、その後は一本も監督していないそうです。ではこの『アングスト』は駄作なのか。いえいえ、これがとんでもない奇妙な映画で、シリアルキラーのお話しながら、どこかグッと惹きつけられてしまうところがある。私の場合、その大部分はカメラワークからくるものでしたが、なんとも言いようのない吸引力があるんですよね。

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2020/07/02

短評『パブリック 図書館の奇跡』

こっそり書き綴っている短評に、7月公開の新作『パブリック 図書館の奇跡』を追加しました。
俳優としても名高いエミリオ・エステベスが監督を務めるハートフルなヒューマンドラマです。これは本好きの人、図書館好きの人にとってたまらない一作。さらには”公共”とは何かについて考えるきっかけを与えてくれる一作なのではないでしょうか。

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2020/05/28

『ワイルド・ローズ』

とても気持ちのいい映画に出会った。音楽の聖地ナッシュビルを夢見るカントリー歌手の物語————そう書けばアメリカンドリームを掴みとろうとする米映画お決まりのパターンかと思われるかもしれない。しかし、そもそもこれは英国映画だし、舞台はスコットランドのグラスゴー。さらに主人公の女性歌手は今ようやく刑務所を出たばかりで、二人の子持ちのシングルマザー。才能は確かにある。誰が聞いたってそのパワフルでハートフルなパフォーマンスと歌声は絶品だ。しかし現実を見つめるとそんな悠長なことも言ってられない。毎日の生活があるし、守るべき家族もいる。そんな中、思いがけないチャンスに見舞われた彼女は、夢と現実に引き裂かれながら人生の岐路に立つことに・・・。

本作が素晴らしいのは、夢を追いかけることも、現実を見つめることも、どちらも決して否定しないところだ。その両方を抱きしめようとする主人公の姿はクライマックスに向けて人間的な深みを増していく。「それが運命ならば、どの道を歩もうともいずれ叶う」。幾度か繰り返されるこの言葉が、その都度、違う響きをもって胸に迫ってくる。

主演のジェシー・バックリーの素晴らしさもさることながら、本作を支える影の功労者は母親役の名優ジュリー・ウォルターズかもしれない。彼女は『リトル・ダンサー』でビリー少年を導くバレエ教師役で一躍脚光を浴びた人である。思えば『リトル・ダンサー』もバレエの才能が開花するとは思いもしない炭鉱町を舞台に、少年が意志を貫き、夢を掴みとろうとする映画だった。さて『ワイルド・ローズ』はどんな運命を運んでくるのか。いずれにしても本作に触れた人は、まるで雷に打たれたみたいに感化され、主人公ローズの歌をもっともっと聴きたくてたまらなくなるはずだ。

ワイルド・ローズ公式サイト

 

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