2012/12/06

【NEWS】ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞発表

ナショナル・ボード・オブ・レビューの各賞が発表され、先日のニューヨーク映画批評家協会賞に続きキャスリン・ビグロー監督による『ゼロ・ダーク・サーティ』が作品賞を勝ちとった。まだまだ賞レースは始まったばかりだが、果たしてこの先、ビグローにとって『ハートロッカー』に続くオスカー受賞への道が開けて行くのかどうか注目したいところだ。そして監督賞に関してもニューヨーク批評家協会賞と同じくビグローが受賞。そしてジェシカ・チャステインが主演女優賞を受賞している。同作はネイビーシールズによるオサマビンラディンの追跡計画を描いたもので、ビンラディンの殺害のニュースを受けた後に急遽内容を変え、その最期の瞬間までをも盛り込んだ作品へと方向転換を遂げたことでも話題を呼んだ。そして大統領選の時期においては共和党陣営から政府に対して「この映画の製作にあたって、重大な秘密漏洩が行われているのではないか」と調査を求める声も上がっていたほど内外を騒がせている作品でもある(製作者らはこの疑いについてはっきりと否定している)。米公開は今月の19日。

他部門にも触れておこう。デヴィッド・O・ラッセル監督作 Silver Linings Playbookからはブラッドリー・クーパーが主演男優賞、またラッセル監督自身が脚色賞を獲得。クエンティン・タランティーノ監督作Django Unchainedからは人生初の悪役に挑んだレオナルド・ディカプリオが助演男優賞に輝き、助演女優賞にはこれまであまり評判が聞こえてこなかったComplianceのアン・ドウドが選出されている。

オリジナル脚本賞には『LOOPER』のライアン・ジョンソン(監督/脚本)、長編アニメーション作品賞にはディズニーのWreck It Ralph、映画製作における目覚しい達成を讃えて贈られるSpecial Achielement in Filmmakingにはベン・アフレック監督作『アルゴ』が輝き、外国語映画賞にはミヒャエル・ハネケ監督作『アムール』、新人男優賞にはThe Impossibleのトム・ホランド、新人女優賞にはBeasts of the Southern Wildのクヴェンザネ・ワリス、新人監督賞にも〜Beastsのベン・ザイトリンが選ばれた。

なお、同賞では「今年のトップ・フィルムズ」と称して優秀作品10本も発表されている。リスト入りした作品はこちら。Argo, Beasts of the Southern Wild, Django Unchained, Les Miserables, Lincoln, Looper,The Perks of Being Wallflower,  Promised Land,  Silver Lining Playbook


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2012/12/04

【NEWS】ニューヨーク映画批評家賞決定

ニューヨーク映画批評家協会賞が発表され、『ハートロッカー』でオスカー受賞したキャスリン・ビグロー監督の最新作『ゼロ・ダーク・サーティ』が作品賞に輝いた。同作はオサマビンラディンを追跡するネイビーシールズの奮闘を描いたもの。もともとは失敗に終わった作戦の詳細について描く予定だったが、ビンラディン殺害の報を受けてその最後の瞬間までをも盛り込んだ作品へと軌道修正されていった。同作はビグローが監督賞を、クレイグ・フレイザーが撮影賞を受賞している。

また、男優賞にはスピルバーグ監督作『リンカーン』にてタイトルロールを演じたダニエル・デイ=ルイス、女優賞にはThe Deep Blue Seaのレイチェル・ワイズ、助演男優賞にはMagic Mikeのマシュー・マコノヒー、助演女優賞には『リンカーン』のサリー・フィールド。アニメーション作品賞にはティム・バートン監督作『フランケンウィニー』、外国語映画賞にはカンヌ最高賞受賞作でもあるミヒャエル・ハネケ監督作『愛、アムール』。ドキュメンタリー作品賞にはThe Central Park Five、初監督作品賞にはデヴィッド・フランス監督作How to Survive a Plagueがそれぞれ輝いている。


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2012/11/27

【NEWS】ゴッサム賞決定

インディペンデント系の映画の祭典としては東海岸のゴッサム・アワードと西海岸のインディペンデント・スピリット・ワードというふたつの賞が有名だが、そのゴッサムの2012年の各賞が発表された。今年の注目どころはやはり、キャリア最高作を生み出したウェス・アンダーソンの"Moonrise Kingdom"。はたして勝利の女神は彼に微笑んだのか・・・?受賞結果は以下の通り。

●Best Feature
"Moonrise Kingdom" Wes Andrson

●Best Documentary
"How to Survive a Plague" David France

●Best Ensemble Performance
"Your Sister's Sister"
Emilly Blunt/Rosemarie Dewitt/Mark Duplass

●Breakthrough Actor
Emayatzy Corinealdi "Middle of Nowhere"

●Breakthrough Director
Benn Zeitlin "Beasts of the Southern Wild"

●Best Film Not Playing at a Theatre Near You
"An Oversimplification of her Beauty" Terrence Nance

●Audience Award
"Artifact" Bartholomew Cubbins

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2012/09/17

【NEWS】トロント映画祭最高賞はこの作品に!

毎年、トロント映画祭で注目された作品は必ずアカデミー賞でも台風の目となることで知られている。『スラムドッグ・ミリオネア』や『英国王のスピーチ』、『アメリカン・ビューティー』などその例は多数。そして新たにそこに名を連ねるこの作品は、オスカー獲りにいかなる訴求力を発揮することができるのか―。

というわけで、今年のトロント映画祭の最高賞にあたるピープルズ・チョイス・アワード(観客賞)を受賞したのは『ザ・ファイター』や『スリー・キングス』で知られるデヴィッド・O・ラッセル監督作"Silver Linings Playbook"だった。

Silverlinings_a
本作はブラッドリー・クーパー演じる心の病を抱えた主人公が元妻との関係を修復しようとする一方で、ミステリアスな女性と出逢い惹かれていく物語。『ウィンターボーン』や『ハンガーゲーム』で一躍注目の的となったジェニファー・ローレンスがこのヒロイン役を演じ、また名優ロバート・デ・ニーロが主人公を支える父親役で登場しているのも見どころ。

これまでも人間の痛みや孤独、複雑性といったものを深刻になりすぎない程度に見つめ続け、そこから温かな笑いが生じるほどの親密な空気を創り上げていくデヴィッド・O・ラッセル節は今回も上映後に非常に高い評価を得ていた。

その他の賞には、ミッドナイト・マッドネス部門の観客賞にマーティン・マクドナー監督作"Seven Psychopaths"、ドキュメンタリー部門の観客賞には"Artifact"、最優秀カナダ映画賞には"Lawrence Anyways"、短編カナダ映画賞には"Keep A Modest Head"、新人カナダ監督賞には"Antiviral"と"Blackbird"、国際批評家連盟賞のディスカバリー賞には"Call Girl"、スペシャル・プレゼンテーション部門には"In The House"。また園子温監督の『希望の国』はNETPAC賞を受賞している。

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2012/09/09

【NEWS】ヴェネツィア国際映画祭受賞結果

第69回を数えるヴェネツィア国際映画祭が閉幕した。マイケル・マン率いる審査員団が最終的に金獅子賞にふさわしいとみなしたのはキム・ギドク監督による"Pieta"だった。

しかしながらこの結果には疑問の声も噴出している。各メディアが関係者の証言として発しているのは次のようなもの。

「もともと審査員団はポール・トーマス・アンダーソン監督作"The Master"に金獅子賞を授与する予定だったのだが、1作品が複数の賞を独占することを避けたいとする映画祭ルールによりこの受賞リストは差し戻され、再び審査員内で激しい議論が交わされた結果、"The Master"の受賞は監督&男優賞の2部門となり、最高賞はトータル的に評価の高かった"Pieta"の手に納まった」

特別なケースの場合のみ、(映画祭ディレクターなどの許諾などを得た上で)ひとつの作品がふたつの賞にまたがることが許されるが、それらは技術的な部門に留まり、最高賞となる金獅子賞が他部門をも獲得することは許されていない(下記に規約の抜粋を掲載)。

この土壇場での受賞結果シャッフルは一昨年のクエンティン・タランティーノ率いる審査員団によるソフィア・コッポラ監督作"SOMEWHERE"への金獅子賞授与(ソフィアはタランティーノの元彼女だったゆえに、この受賞結果には近しい者への優遇があったのではないかとする疑惑)に続くトラブルとしてちょっとした禍根を残しそうだ。最終的な審査結果は以下の通り。

●Golden Lion (最優秀作品賞)
“Pieta” Kim-Ki Duk

●Silver Lion (最優秀監督賞)
Paul Thomas Anderson  “The Master”

●Volpi Cup (男優賞)
Joaquin Phoenix  Philip Seymour Hoffman “The Master”

●Volpi Cup (女優賞)
Hadas Yaron “Fill The Void”

●Special Jury Award (審査員特別賞)
Ulrich Seidl “Paradise: Faith”

●Mastroianni Award (新人俳優賞)
Fabrizio Falcone “Dormant Beauty,” “It Was The Son”

●Best Screenplay (脚本賞)
Olivier Assayas “Something In The Air”

●Technical Achievement (技術賞)
Daniele Cipri “Il Stato E Figlio”

There will be no joint winners. Exceptions can be made for the two Coppa Volpi awards and the Marcello Mastroianni award. In addition, individual films may only receive one of the awards mentioned in the Regulations. However, in exceptional cases, and after consultation with the Festival Director, the Jury may bestow the Coppa Volpi and Marcello Mastroianni awards on actors or actresses featured in films which have won the Silver Lion, the Special Jury Prize or the awards for Best Technical Contribution and Best Screenplay.

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2012/07/26

【NEWS】ヴェネツィア映画祭ラインナップ発表

Imagescajdxrhi 今年で69回目を迎えるヴェネツィア国際映画祭のラインナップ第1弾が発表された。映画祭の最大の見せ場となるコンペティション部門では昨年のカンヌ映画祭最高賞受賞者のテレンス・マリックが新作"To The Wonder"を送りこんでくる。主演はベン・アフレック、レイチェル・マクアダムス、レイチェル・ワイズ。ナイーヴなことで知られるマリック監督は今度こそはマスコミ陣の前に姿を現すのだろうか?

またコンペに参戦するもうひとりの巨匠にはブライアン・デ・パルマがそびえ立つ。ヴェネツィア銀獅子賞受賞の『リダクテッド』以来となる彼の新作"Passion"はレイチェル・マクアダムスとノーミ・ラパスらを従えたセクシャル・サスペンスだ。

そしてザック・エフロン主演の"At Any Price"ハーモニー・コリン監督がジェームズ・フランコを擁して送る"Spring Breakers"、また日本からはヴェネツィアと深い関係を持った北野武が『アウトレイジ・ビヨンド』をぶちかますことが決定しているほか、同じアジア勢には前作『アリラン』で復活を遂げたキム・ギドクの"Pieta"がある。

今年の審査員団を率いるのはアメリカの映画監督マイケル・マン。いったいどのような骨太なジャッジを下すのかこちらも見ものだ。映画祭は8月29日から9月8日まで開催される。

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2012/06/02

【NEWS】ヴェネツィア審査員長にマイケル・マン

カンヌが終わったかと思えば、もうヴェニスだ。8月29日から9月8日まで開催される第69回ヴェネツィア国際映画祭のコンペ審査員長に米映画監督のマイケル・マンが就任する運びとなった。『インサイダー』や『ヒート』といった骨太な作品で知られるマン監督が国際映画祭の審査員を率いるのは今回が初となる。

Michael_mann
実は昨年の同映画祭コンペにはマンの娘、アミ・カナーン・マンが監督を務めた『キリング・フィールズ 失踪地帯』が出品されており、マイケル・マンは同作のプロデュースも担っていた。映画祭での受賞は叶わなかったものの、父と映画祭がこのような形で結びついてしまうのだから縁というのは不思議なものだ。

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2012/05/28

【カンヌ】コンペティション受賞結果

Logo いよいよカンヌ国際映画祭も授賞式と最終上映を残すのみとなりました。65年目のこの節目、ナンニ・モレッティ率いる審査員団はいったいにどの作品にパルムドールを授けるのか。ハネケ?カラックス?いよいよ運命の瞬間が訪れます。

■受賞結果■
・パルムドール "Amour" ミヒャエル・ハネケ監督作
・審査員特別賞(グランプリ) "Reality" マッテオ・ガローネ監督作
・女優賞 クリスティーナ・フルテュール、コスミーナ・ストラータン "Beyond the Hills"
・男優賞 マッツ・ミケルセン "The Hunt"
・監督賞 カルロス・レイガダス "Post Tenebras Lux"
・脚本賞 クリスチャン・ムンギウ "Beyond the Hill"
・審査員賞 ケン・ローチ監督作 "The Angel's Share"
・カメラドール(新人監督賞) "Beasts of the southern wild"
・短編パルムドール  "Silent"

●コンペでは米国勢が総崩れ。一部で高評価を獲得していたカラックス作品、ジェフ・ニコルズ監督の"Mud"も受賞ならず。

●ハネケの「アムール」に関しては男優賞&女優賞の呼び声も高かったが、そちらの受賞はならず。それには理由があり、カンヌのコンペ規約によると、パルムドールとグランプリに輝いた作品は他部門で受賞することができないからだ。ただし脚本賞、審査員賞の受賞作が演技部門と重複することは可能で、それゆえクリスチャン・ムンギウ作"Beyond the Hill"は2冠となった。

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2012/05/27

【カンヌ】パルムドッグ決定 

Sightseers毎年、カンヌ映画祭に出品された全作品の中から最高に輝いていたワンちゃんを選出する“パルムドッグ賞”。

昨年は『アーティスト』のアギーがまさに一世を風靡する活躍ぶりだったわけだが、今年の受賞犬には「監督週間」にて上映されたイギリス映画"Shightseers"のスマーフとガッドが輝いた。本作は国内旅行に出かけたカップルが何をやってもうまくいかない日々を送る、実に英国映画らしい鬱々とした空気が魅力の奇妙でおかしな物語だ。両犬は双子の役を演じている。

Soir02審査員特別賞にはベルギー映画"Le Grand Soir"に出演したビリー・ボブに贈られた。「ある視点」部門に出品された本作は、商業施設でレストランを経営する兄弟の奮闘物語。ビリー・ボブは年季の入ったパンク男でもある長男の愛犬として登場する。

両作品ともにまさか同賞を受賞するなんて予想だにしていなかったようで、残念ながらワンちゃんのアップ画像などが全く見つからない。まあ、ともかく、おめでとうございます。今晩は骨付き高級肉でもお召し上がりください。

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【カンヌ】「ある視点」部門ほか受賞結果

After_lucia カンヌ映画祭の最終日を目前に控え、「ある視点」部門の受賞結果が発表された。

ティム・ロス率いる同部門の公式審査員団は強豪揃いの20作品の中から各賞を選出。その最高賞に輝いたのはメキシコのミシェル・フランコ監督作"Despues de Lucia(After Lucia)"だった。同作はママを亡くした父娘が心機一転すべくメキシコシティに越してくるものの、娘は新たな高校生活の中で陰湿なイジメに逢ってしまう・・・という物語。

男優賞は該当者なし。女優賞は"Laurence Anyway"のスザンネ・クレメントと"A Perdre la Raison"のジョアキム・ラフォセのふたりが受賞。そのほか審査員特別賞には"Le Grand Soir"、スペシャル・メンション(Special Distinction)には"Children of Sarajevo"が輝いている。

Beasts 加えて、カンヌのような名高い映画祭では国際批評家連盟(FIPRESCI)も各部門に独自の評価采配を下すことになっている。同連盟が選んだ「ある視点」の最高賞は"Beasts of the Southern Wild"。すでにサンダンス映画祭でもドラマ部門の最高賞に輝いている本作は、米南部の河に囲まれた湿地に暮らす6歳の少女が、南極の氷の中から放出された妖獣や、故郷を襲った洪水、父の病などに直面する中、たったひとりで母親の行方を探そうとする物語。各紙のレビューでも多くが「こんな独創的でマジカルな作品は観たことがない」と絶賛している作品だ。

同批評家連盟は「コンペティション」部門で最も優れた作品として"In the Fog"を、「監督週間」部門の最優秀作として"Hold Back"を、それぞれ独自に選出している。

また、キリスト教系の審査員団が選出するエキュメニック賞というものも存在する。こちらの賞に輝いたのはコンペティション部門に出品されているトーマス・ヴィンターバーグ監督作"The Hunt"。そして前述の"Beasts of the Southern Wild"がスペシャル・メンションに輝いている。

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